森林の状況と役割
緑豊かな静岡市は自然環境に恵まれており、その森林は、空気や水を育み、災害を防ぐなどの公益的機能を発揮して、私たちの生命を守り、快適な生活を与えてくれます。
そんな静岡市の森林は本来活用できる地域材の宝庫でもあります。
計画的な伐採は「森の保護・育成」にとても重要な役割を果たします。
静岡市の面積は141千haで、そのうち森林面積は107千haにもなります。これは、全体の76%を森林が占めていることになります。
針葉樹とは、葉が針のように細長い松やヒノキ・杉等の樹木のこと。 ※wikipediaより抜粋
京都議定書にも記されたように、企業や各国でCO2の削減に取り組んでいます。もちろん、CO2を減らす事が一番重要なのです。しかし、木はCO2を吸収し、蓄えるという素晴らしい能力を持っています。木で家を立てることは、実は森を創ることと一緒なのです。
静岡市の森林で育った地域材を使用し、そこに伐採した森林には植樹をする。
今、森林のリサイクルが非常に重要なのです。
皆さんは、ウッドマイルズという言葉をご存知ですか?
ウッドマイルズとは一言でいえば「木材輸送による環境負荷」のことです。
木材を海外から輸入する場合、その距離が長いほど、またそ の輸入量が多いほど、輸送エネルギーがたくさんかかり、その分CO2も多く放出され、環境への負荷が大きくなります。この数値がウッドマイルズ(輸送過程のCO2排出量)というもので、「木材の輸入距離×輸入量」で算出することができます。ウッドマイルズを考えた場合、遠くから木材を運んでくるのではなく、近くの木材を活用した方が好ましいのです。
日本は森林資源に恵まれているのにもかかわらず、木材の自給率は約2割であり、8割は外材を使っているのが実情。
このため環境への負荷量はアメリカの4倍、ドイツの20倍という驚くべき数字になっています。
地域の山の木を使うことは、森林資源の健全な循環をうながし、CO2吸収量を高め、地球温暖化の防止につなかっていきます。人の暮らしにも地球環境にもやさしい地域の木材を、これからの建築にぜひ活用していただきたいです。
※静岡県木材協同組合連合会発行【ひとにやさしい空間づくり】より抜粋